安定七段

特東安定段位七段を目指すもの

鳳東実戦 05

記事の内容

・牌効率

・我慢の絞り(ダメ)

・勝負どころなのか

 

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・牌効率

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東2局。5巡目、画像の手牌から何を切る。実戦では手拍子で打4sとしたが違和感。ツモ58sのときの強さを考えたら打7pではと思った。

実際一人麻雀練習機にかけたところ

打7p>打4p>打3・6m>打4sであった。聴牌率や和了率だけなら打4sが一番高いが、総合評価では第四位。こういうところを直して行かなければならない。

47pが筋にかかっているのとピンズが若干安すぎるから7p、とも辿り着ける。

 

・我慢の絞り(ダメ)

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東3局。ラス目の下家が7pを両面でチーして打9m。こんなにも全力でタンヤオに向かっているのだから相当和了りたいはず。点棒状況的にも打点もあるのだろう。

実戦では打9pとして七対子1向聴を捨てた。下家に全力で絞った。

しかし、よくよく考えれば絞る必要もなく、打5m8pでアシストすればよかった。自身に和了り目がほぼない状況で、仮に聴牌しても高打点の下家とマッチアップとなる。それは非常に苦しいのでアシストしてオーラスにしたほうがよかった。これは反省だ。

 

・勝勝負どころなのか

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東3局1本場。立直を掛けてダブロンを打った場面。流石に8mの危険度に対して和了率が見合ってなさすぎた。

上家をピンズの染めだとして評価しすぎたが、7p9pのツモ切りからの打6pで役牌バックだと思うべきだった。5s対子落としもじゅうぶんにあっただけに悔しい。

鳳東実戦 04

記事の内容

・狭くしての安牌残し

・何切る

・下家の副露速度読み

・まとめ

 

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・狭くしての安牌残し

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 開局。南家が白を仕掛けている局面。自身はブロックの足りていない2向聴。ストレートに打つなら字牌でよいのだが、打3mとした。上家は非常にまとまっており早そうなのがポイント。すでに間に合っていないと考えての処理。

 という考えまではよかったが、23m+3mと考えれば3m2p2sから孤立牌選択を行うのであれば打2sで良かった。もちろん、上家の危険域であるソウズ下を吸収するという意思があればよいのだが実戦ではそこまで考えてなかった。孤立牌選択程度に考えるならば1s2枚見えの分だけ打2sでよかったのだ。

 打西は強気過ぎると思う。親への安全牌がなくなるからだ。

 

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・何切る

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 上家は9sチー打4s。打5m9p4sの三択。

 どの牌も残すメリットがある。マンズはドラキャッチ即立直が打てるし4種良形の中膨れは強いから残したいし、ピンズは上家対面1枚も持っていなさそうだから残したいし、ソウズは4sそのものは安全だけど4s周りで吸収出来るから残したい。じゃあ何を諦めるかという話になる。

 実戦では打5mとした。理由はマンズが高すぎて最終形になると弱い(それでも上家はマンズを持っていないので弱くはないが)からだ。上家のソウズ染めは安そうではあるがだからと言って全ツしていいほどの手牌ではない。4sは通るのでいつまでも残せる。ピンズは、ピンズ待ちになったら強すぎるのと一通含みなので残す。

 こういうところを数値化出来ないので悩ましい。

 

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・下家の副露速度読み

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 局面はオーラス。トップ目である下家が中をポンした場面。親とは言え、自身の手牌が悪すぎるので差し込みも考えたい場面。

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 下家はポン出し3mから手出しは4pの1回でドラの發もツモ切っている。打っているときは違和感があった。それを述べていく。

 まず、中ポン打3mの段階で先切りがないとして有りうる両面がすでに多くない。マンズ47m、ピンズ全部、ソウズなしである。すでに7本しかない。その後下家の4p手出し後で9p3p4mが通った。残りは25p58pの二択だが、7pワンチャンスなのでやや薄い。と考えるともう25pしかない。

 実戦ではそれが異常に違和感であった。そんなに筋減ることある?と。じゃあ愚形だよなと考えてもマンズとソウズで愚形はほぼ作れない。シャボぐらいである。

 というわけで考えたのが、打3mの段階でめちゃめちゃ整ってたのではないかということ。それならば説明が分かりやすい。しかも捨牌を考えたら普通にありそう。となれば3m跨ぎは危なくなる。3m跨ぎか4p跨ぎだろうとアテを付けることは出来る。

 だから、2mで差し込むことも考えてはいたが、1向聴なので思いとどまってしまった。このあたりの決断力も問われるのだろう。

 今回の収穫は、早い段階で残り筋が少なすぎたら「そもそもめちゃめちゃ整ってた」可能性を疑うということ。今回で言えば、3m跨ぎはじゅうぶんにあると。

 

・まとめ

 1枚目は守備寄りの構え方。狭くするだけの価値はある、という局面を正しく見極める必要があるということ。

 2枚目は場況込みの何切る。最近は場に高い色を見切る癖が付いているが実戦だと悩ましい。

 3枚目はオーラスの差し込み寄りの手牌読み。早い段階で残り筋が少なすぎるときは整っていることを疑い、最終手出し前の手出しの跨ぎを疑ってみるということ。

 以上です、読んでいただいてありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

鳳東実戦 03(後)

前回の続き、後編。

 

記事の内容

・東3局0本場

・東3局1本場

・東3局2本場

・東4局3本場

・東4局4本場

・まとめ

 

・東3局0本場

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 真っ直ぐ2mを打ちたいが、1向聴の形が悪すぎる。強く構えて下家に3900放銃或いは対面に3900も打ちたくない。放銃が罪の場面だ。考えた結果、4sを出力した。

 マンズを絞りつつソウズ上も触りにくいとなればもうそれしかない。ピンズについては、対面は染めには見えなかったが一応ケアした。

 マンズを絞ったのはいいものの、事態の先送り感が否めなかった。この局面もはやどう振舞ってもマイナスな感じがしてしまった。下家に和了られるよりは対面の和了りの方がまだいくぶんマシ、ぐらいの苦渋の選択であるが、結局のところマイナスとマイナスの比較から導き出した回答に納得感はない。

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 追いついてしまったので曲げた。ドラドラで親番で追いついたのなら攻勢に、ということである。しかし、事態の先送り感とはこの瞬間のことで、もうすでに聴牌している他家もいる(だろう)局面でこんな愚形立直のために1000点を場に出していいのだろうか、というものである。加えて3mはマンズで場に高い。対面は最終手出し7sなのでドラ9sトイツもある。怖すぎるのだ。親の7700、ということだけ信じて立直をかけたが「ここでのギャンブルはどの結果でも満足できる」というほどの感触はなかった。

 分からん。

 

・東3局1本場

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 痛恨のミス。瞬間1sが通ることが分かったのでほぐしてしまった。下家のカンと上家の仕掛けに頭を持って行かれて下家がソウズ染めだったことを精査することを忘れてしまった。

 この鳴かせの何がダメって、上家がギブアップの誘発に繋がってしまうんです。上家の和了りはもはや歓迎なのに、下家が3副露では上家も諦めるかもれない。そういう展開にしてはいけなかった。1mか、甘えなければ2pを切るしかなかった局面に思えます。これはぬるい。ずっと苦しい中で考えて打牌してきたのに息が上がってしまったような瞬間でした。痛恨。

 

・東3局2本場

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 対面の立直を受けて一発目。聴牌。押すかどうか。自身の選択は4mプッシュ。ただし、もう1本掴んだら降り。そういうバランス。

 ここでの放銃は最悪過ぎるが、いかんせんリターンがある。4000オールなら暫定トップ目に立つ。リスクはあるが、リターンも大きい局面である。これが両面待ちなら悩まないが、愚形だとやはり悩んでしまう。それでも、リターンの大きさは偉大だとして聴牌は取りたい。以前なら降りていた。最近はリターンの重要性を考えるようにしている。合っているかはわからない。

 

・東4局3本場

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 親のダブ東ポン。最悪だ。どうしよう。そう考えていられるのも10秒足らず、すぐに決断を迫られる。何を迫られるかって?絞り倒すか和了りに向かうかである。

 今局では絞り倒すことを選んだ。下家と心中して、上家と対面に和了ってもらうことを選んだ。

 ただ、問題がある。誰も親に放銃したくないのだ。積み棒3本供託3本がまるで火薬庫のようなのだ。親の圧力が怖すぎる。親の独り舞台になることも考えられる。そこで親との点差を見てみると4700点差。大丈夫だ、親の一人聴牌でもまだ2着目にいられる。

 親に和了ってもらうメリットもないわけでない。親は4000オールでラストなのだ。ドラ4p+赤を持っていたのならアシストで構わない。しかしそれは分からない。仮に2000オールだったらもう最悪だ。対面とのマッチレースになってしまう。

 というわけで、またしてもマイナスとマイナスの比較である。どのルートが一番3着を死守できるのか。比較出来ない。比較の仕方がわからない。今回は自身の経験則で絞ることを選んだが、ドラが4~6の今回はアシストもあったかもしれない。

 いやいや、和了って連対目指そうぜ! という意見もあるかもしれません。ですが、この手牌で親に鳴かせずに聴牌まで持っていけますか? 和了りを目指すということは親に和了らせないということであり、和了りに向かう場合は和了られたら困りすぎる下家に特に鳴かせないようにすることは重要になります。その中でそのミッションが出来るのかと言われれば厳しいです。一つでも鳴かせたくありません。今回はそのために和了りを捨てるしかないという判断をしたということです。

 

・東4局4本場

 対面が和了って終了。

 

・まとめ

 ずっと苦しい展開の中でも考えて考えて下家を潰しながら耐えた、という感触はあるがもっと伸び伸び打つべきなのかもしれない。八段になって38本、原点は超えているものの和了率は20%を切っている。段位にビビっているのかもしれない。でも聴牌率は44%ある。そこまで引きまくっているわけではないと思うのだが。難しい。調子が上向くことを祈るべきか、和了りへの執念を思い出すべきか。再考する必要があるみたいだ。

 

 

鳳東実戦 03(前)

今回の試合は考えることが多かったので前後編に分けて記載する。これは前編。

 

記事の内容

・東1局0本場

・東1局1本場

・東2局1本場

 

 

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・東1局0本場

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 体感和了率0%。打3pで狭くしつつ様子見。まぁ下家もうピンズないだろう的な。下家は2m1pの順番なのでターツが揃っていると読んだが外れ。仕方ない。

 しかし3pは中途半端だ。同じ理屈なら打9pで良かった。3pはもしかしたらのロンはある。中盤のバランスは難しい。即興では対応しきれない。

 

・東1局1本場

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 打6pで簡単なのだが、そうもいかない。ピンズが打ちにくい。門前向聴を維持するために打6mとしたが、これが大失敗。

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 最終的に6p単騎になったのだが、別に25pも36pも47pも58pも全部切れない。今回はたまたまビタ止め感が出たので耐えたが、今後ピンズを引いたらどうするのか。打点があるので勝負できるが、こんな待ちで勝負せざるを得ないのはどうにも首を傾げる。というわけで、打6m時の方針が良くなかった。

 どういうことかというと、打6mの段階でピンズを吸収する回し方をするべきだったと自覚出来ていたしそうしようと思っていた。ピンズは鳴いて喰い延ばしてタンヤオ以降しようと思っていた。しかし打6mではタンヤオ移行したときの構想において雀頭が一瞬なくなる。だから今回は最終形が中膨れ6p単騎という無残なものになってしまった。打6mの段階で副露発進のことを考慮出来ていれば打6mでなく打7mと出来ていたはずだ。

 和了れるとしたらピンズを引いてのタンヤオ移行ぐらいだろう。そうであれば、打6mと瞬間の平和ドラ赤の1向聴に取ること自体が間違っている。確かに平和ドラ赤の1向聴だが、メインルートはピンズ2メンツである。打6mではそのオプションに対応出来ない。それではいけない。

 一手先のルートを見て、瞬間の効率を捨てる。それぐらい出来ないと麻雀ではない。完全に失敗である。

 

・東2局1本場

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 ラス目なので、ここは結構強くホンイツを見る。打中と河をおとなしくするのではなく、打点上昇を狙って打6p。

 

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 4mチー打6s。ここで1000点和了ることに価値がないわけではないが、打点上昇が可能なのでソウズを払っていく。ラス目につき、という選択である。西が2枚残っているのでポンテン中単騎は十分可能だと見る。前巡の東ポン打7sもポイントで、単純に和了りを求めるなら打中でいいのだが、ホンイツへの渡りを強く見た手組みである。1000→3900の打点変化をどこまで追うのかは難しいが、今回のようにラス目のときはより強く追っていいだろう。

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 理想的な和了りとなった。以前(今年6月まで)の自分なら58s速攻であった。これが成長なのかバカヅキなのかは分からないが、意志を以て打牌出来たのは充足感がある。

 

(後編に続く)

 

八段になった

記事の内容

・八段昇段

・意識の改善

・座学の重要性

・まとめ

 

・八段昇段

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 176本で昇段した。59-34-48-35。安定段位は11。平均順位は2.33。明らかに上ブレだが、ひとまずはよかった。ただ、上ブレが来てもここまでのトップ率を出したことがなかったので、スタイルを変えた成果は出ているのだろう。

 和了率.242、放銃率.127、副露率.337、立直率.167は悪くない数字だ。副露率をここまで抑えての結果には満足している。

 

・意識の改善

繰り返しになるが、以下のことを意識している。

①ラス前の押し判断の増加

オーラス多少厳しい状況になるぐらいだったら結構押す。めくり合いを増やして他家の和了りを潰すことを増やす。

②ラス前・オーラスの点棒状況の確認強化

特に他家の動向について。安和了りをしてくるのかしないのか。ドラが何かによって事故率も変わる。例えば、和了りラス回避満貫でトップの3着目は、ドラが字牌ならラス回避に徹してドラが5pとかならトップを見る可能性が上がるとか、そういうことである。

そういうことを理解してから自分の手牌について考えるようにする。麻雀は人読みである。パーソナルな押し引きではなく、その立場ならどうするということは事前に共通して読めるのである。これは外れても構わない。想定外のことが起きたら、その他家は理外の行動を取っているわけで、それは怯えることではない。

③打点への意識

打点と速度を改めて考え直した。特に打点が低い時、所謂クソ配牌のときにどう振舞うかである。打点の種を取りこぼさないようにしたい。

 

・座学の重要性

 特上でもがいてる人はウザク本とお知らせ本を読めばなんとかなる。本当にそう思うぐらいの傑作である。

 先月までにSuphx本は4周したので今月はお知らせ本1を読み返す。相変わらずいいことが書いてある。

 

・まとめ

 どこかで調子は崩すだろうが、六段に落ちない程度の実力は身につけてしまいたいものだ。

 

鳳東実戦 02

記事の内容

・東1局

・東3局

 

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・東1局

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 この1pについて。相当鳴きません。合わせて4枚目の14pでも鳴きません。浮き牌が西でも鳴きません。今回は浮き牌が赤5mなのでマンズ引っ付きもじゅうぶん考えられるので14pを無理に埋める必要はないわけで、6枚目の14pで渋々考える程度になります。

 この手は2900に収める必要はありません。どの入り目も嬉しいわけで、門前で一撃決められる手を低打点連荘で繋ぐ必要について、この巡目では考えなくていいはずです。

 ちなみにですが、同じ發待ちになったとして、バックか立直かでは性質が異なります。バックのときは警戒されますが、立直なら渋々のトイツ落としが狙えます。

 

・東3局

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 迷って2sを切りましたが、1sもあったと思います。まるで分かりませんでした。次の画像のことを考えると打1sの方が良かったと思います。

 

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 ここで打1s。この瞬間対面と下家の安牌がないので抱えたいなと思った時に、8m6p6sで選択ができませんでした。後手押し返しも狙いつつ、立直が来たらどうせ切れない1sを先に処理して安牌を抱えました。

 

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 上家から立直が来ました。この立直は相当押し返したいです。1s浮いてますし6p6sどちらか勝負でしょうけど、押し返します。

 理由としては、ツモられても放銃してもどうせオーラス勝負なんですよね。満貫放銃しても2着でラス目に満貫放銃できるし、トップまでのオーラス満ツモ条件は残ります。この局、仮に和了れたら相当トップ率が上がります。まだ筋5本しか通ってないリーチですし、筋2本までなら押してもそこまで放銃率は高くないです。ブロック数は足りてませんが、吸収性能が高いのでそこまで気にする必要はないでしょう。

 もっと押してもいいんじゃね?と考えたときこういう状況で押せるようになったのは今年に入って成長したなぁと感じています。

 

・まとめ

 取り上げた部分は、以前であれば別の選択をとっていたかもしれない場面です。どうせ發頼みだからとチーテンをとっていた時期もありましたし、ラス前の競っている相手からの立直に祈りながら降りていました。変わったのは、全てはトップ率を上げようという意識からです。どうすればトップ率が上がるのか。多少のラス率は仕方ないとして、どうすればトップ率を上げることができるのか。模索しているうちに出したスタイルチェンジです。

 もうすぐ八段。昇段したいですねぇ。

鳳東実戦 01

記事の内容

 ・東1局

・東3局

・まとめ

 

 

自戦記

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・東1局

 この局の打ち回しが好きだったので取り上げます。

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 前巡の打2pは三色を見るべきでしたが、ここから打6sとして、前巡からの一貫した手順。もう和了る気がほぼないです。最低でも8mに引っ付けてドラ1以上ですが、それでも相当和了れないので、手を崩さない程度に守備力を求めていきます。でもやっぱり2p失敗やなぁ~と思ってました。

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 従って、この4sはツモ切ります。間違っても8mは切りません。打8sから打点を伴った手牌にはほぼなりません。2pを残していれば1sトイツ落としからタンヤオ三色が望めましたね。

 南と發は極力残します。出来れば愚形フォローも手中におさめたくありません。

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 ここがこの局のポイントでした。打1sとして東を安牌として残しました。2巡前の發の段階でも同じ選択は出来ましたが、まだ1sの縦引きも見ていました。直前に上家が1sを切ったので3m1sの縦引きは諦めました。このあたりの守備寄りな構えのときの愚形フォローの処理は難しいですね。愚形フォローがあるということは余剰牌を抱えられないということなのですが、愚形フォローが必要な時には中途半端な手牌であることが多く、中途半端な手牌の時には安牌が欲しいという、ちょっとしたジレンマがあります。このあたりの付き合い方が上手い人が中盤戦に長けているということだと思いますし、まだまだこの分野は整備されていないように思います。付け入る隙がありそうです。

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 2軒立直を受けてツモ赤5s。東を残しておいてよかったです。こういうことがそれなりに起こるので、中途半端な手牌は手組みが難しいです。

 安牌を1枚抱えるかどうかはあらかじめ決めておいて、そこから手組みを考えるのもいいかもしれません。

 

・東3局

 対親での考え方がハマりました。

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 ラス目の親がダブ東をポンしました。自身は愚形オンリーの2向聴。悔しいですが降り気味に構えてここから甘い牌を極力降ろさないようにしました。「先切り」もしません。親に1牌も鳴かせないようにします。

 この局、上家も自身も和了りの価値が高いです。ダブ東とは言え、1副露程度では上家はまだ降りないでしょう。対面もよほどのクソ配牌でなければまだ和了りを目指すでしょう。対面が和了る気なら上家に甘い牌を降ろすことにもなるでしょう。

 自身は、この点差のままオーラスになれば下家ラス回避の満ツモ条件から逃れられます。このままの点差でいいんです。だから、下家と心中してもいいんです。

 改めてこの手牌、どれだけ和了れますか?100回やって15回くらいじゃないでしょうか。ましてや今回は下家に仕掛けが入っています。甘い牌を降ろす機会も多そうです。そうなれば100回やって10回くらいじゃないでしょうか。しかも下家への放銃は致命的ですし、下家の和了り自体も最も悪い展開のうちのひとつです。

 だからもう、諦めます。上家の和了りで2着が遠くなっても仕方ありません。ラスにはなりたくないですから。

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 前巡までの2p連打は、ドラ筋なので例えば234pとかで鳴いてくれればドラ受けがなくなって打点上昇の機会を奪うことができるのでそうしました。

 さて、ツモ7sでどうするか。間違ってもソウズは打ちません。対面の6sに合わせるように打3sとかもってのほかです。歯を食いしばって8p連打です。もうそれしかありません。

 この巡目にしていい知らせがあります。それは対面も上家も和了る気がマンマンだということです。仮に彼らが降りてしまっては苦しかったですが、結構下家の親を落とそうとしてくれています。もし親に2副露目を入れさせてしまえば彼らに対応させたかもしれませんが、まだ全力で手作りしてくれています。これがいいのです。ありがたいのです。

 1枚目の時点で触れてよかったのですがここで触れておきますと、この局は上家も対面もダマにする可能性があります。親がダブ東をポンしているので安全に局消化をしたいという気持ちは強いはずです。特に対面はそうでしょう。役なし愚形では結構迷いそうです。

 ダマにする可能性がある局かつドラが5pではうっかり事故も起こりえます。今回親に対して早い巡目から降りを選択したのは、その対策も出来るからです。ラス目の親が降りるはずもなく、その状況で上家と対面がどうするのかを注視しつつ、親に甘い牌を降ろさないようにする。自身の手組みを諦めてそこに集中できれば、ダマへの事故も防ぎやすくなります。

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 想定通りの上家の和了り。出来れば対面が和了ってくれればオーラス連対勝負出来たのですが、ラス回避のためには仕方ありません。

 捨牌を見てもわかるように、上家は終始プッシュしています。降りている様子が微塵もありません。それは注意して見なければいけませんね。放銃しなくてよかったです。 

 

・まとめ

 和了れない局でどうするか。よく言われる言葉ですが、これの何が難しいって数値には現れにくいんですよね。東1局だって真っ直ぐ手組みする人もいるだろうし、東3局も和了りの価値が高いので全力で手組みする人もいると思います。もしかしたらそっちのほうが正しいかもしれません。最近手牌の調子が良くないので守備気味に構えすぎているフシはありますので。でもそういうのって、ほんの少し放銃率に影響するくらいで、数値から麻雀を改善してきた僕からしてみれば、改善するきっかけが掴みにくいと思います。

 ただ、こういう選択もあるという引き出しは持っていてもいいと思います。何が起こるとマズくて、どのマズいことまでなら許容できるのか。和了れない局で考えなければならないことは、常にマイナスとマイナスの比較です。マイナスとマイナスの比較って日常生活でいつするんですかね。受験時に志望校選ぶときとか、就活で会社選ぶときにマイナスとマイナスの比較ってするんですかね。なくはないでしょうけど、あんまりしなくないですかね。だから難しいと思うんですよね、マイナスとマイナスの比較。

 ともかく、鳳東ではそういうオプションも持っていないと戦えません。牌理も押し引きも読みもまるで出来ない僕は、マイナーな引き出し力で勝負しています。ブルーオーシャンを探して、引き出しを見つけるのが楽しいので、そういう戦い方をしています。