実戦譜1
●週2ペースで実戦譜を載せる
・今回のまとめ
①1300愚形立直は7巡目まで。8巡目からは期待値マイナス。
→そういう手組をすること自体がダメ。無理にでも打点か速度を伴わせる。
②捨牌のサインを拾う。
→序盤こそ拾う。警戒相手を恣意的に絞らない。
③受け入れ17枚の向聴は5巡目でギリギリ聴牌取らない。
→局消化の価値と一撃の価値を比較するのは難しい。
④副露手をしっかり読む。
→残り筋は12からカウント。食い伸ばしはあまりない。
●東1局0本場
【実戦思考】
9巡目、ツモ9mの場面だが打1mのペンチャン固定。仮に1m7sツモの聴牌も1300の微良形(※)でしかない。和了率を考えたら守備力が物足りないのでこうした。縦引きしたらラッキー程度で、全てチーテンは取るつもり。
【細かい話】
1300愚形立直の期待値について、8巡目で-77である。現状58pも山に5枚残っていることはなさそうだし、聴牌全てが残り4枚以下の愚形と言っていい。
2600愚形ダマは13巡目までギリギリプラスであるし、12巡目でも5200愚形立直は891。
のみ手の価値は7巡目までと考えていい。今回はドラが切れているのでまだ戦いやすいが。
※微良形・・・3枚切れの良形についてこう呼んでいる。
●東2局0本場
【実戦思考】
8巡目終わりのこのライン。早そうだと思って見ていた対面の捨牌に違和感を覚えた。手出しが多すぎるので、早いという感じではなさそう。自身白を鳴くかどうかをずっと考えていたので上家の遅さや下家の中対子落としはほぼ見えていなかった。反省。白を鳴いても2900にしかならないので、微妙なライン。周りを見て撤退を意識することはずっと考えていた。
下家の立直について、立直宣言の段階ではタンピン形で残り筋が11。打2mがドラ対子かもしれない上に赤も見えていないので押しにくい。従ってベタベタに降りた。
●東3局1本場
【実戦思考】
首尾よく門前で立直できたが、36mだけは鳴こうかなと思っていた。ここで立直して5200クラスを和了ればオーラストップがグッと近づくのだが、局消化できれば連対が堅くなる。上家が早そうなので鳴こうかとは思っていた。
【細かい話】
受け入れ5種17枚。残り山48枚。山に半分残っていると仮定して、9/48は18.7%。鳴くかどうかギリギリのラインかなと思う。カンドラもあるし、他家に攻められたらめくり合いにしたいほどのリスクは負いたくないので鳴いてしまった方が安定はしそうだ。これが23m23456pとかなら最終的な待ちがいいので門前寄り。
ちなみに、他家に7枚持たれていた。そんなもんである。残り山枚数は受け入れの半分で計算している。データを見ると序盤残り枚数はだいたい2~3枚と記載されていることが多い気がする。
●東4局0本場(オーラス)
【実戦思考】
下家が満貫あったらアウトなのでその精査。ただ、危険牌を持ってきたらどうしよう、ぐらいだったし対面も来そうだったのでほぼゼンツした。
【細かい話】
6pチー打9m、6sチー打發。中も早く、タンヤオであると思われる。聴牌だと仮定すると、残り筋は単純に9本。25m36m47m58m36p47p25s36s47s。58pは8pをチーしてないので除外とした。ピンズは、2pツモ切りの段階でターツ候補は揃っていると想定。手出し2pは空切りっぽいのでピンズ下でもう1面子持っていそう。それ以前に2pツモ切りがあるので244や224というターツではなく、234pで既に完成していたと考える。36p残りなら223456pという形がありながら19mを残して2pを処理したことになり微妙に矛盾。ソウズは8s手出しからの45s見せてのチー。食い伸ばしがないはずなので2345、3445、4556、4567あたりがなくなる。4455だけはある。故にソウズは36sのみ。マンズは情報がなさすぎる。単純に場に高い。
というわけで、25m36m47m58m47p36sの6筋に絞れた。このあと6mと4pが通ったので実戦的には残り4筋からは絞れないが、大事なのは「残り4筋しかない」ということであるし、実戦でそこまで絞れるかどうか。推理なし9筋から1本勝負というのは幻想でしかない。既に危険は15%を超えている。
ちなみに実際は6sチーの段階で222477m7pの引っ付きの形であった。2pツモ切りは4ブロックからの切り出しだし、8s切りの段階で22477m27p45s發であった。全力タンヤオではなく、6pはタンヤオが確定するから鳴いた程度のものであった。当たらないね。読み。
牌譜
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